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エムシーシーって何だ!まとめました!

エムシーシーって何だ!まとめました!

MCCの日は
SPRING has come!
Sperkring has come!だった!?
 
こんにちは!
南アフリカワイン専門店 みたまり酒店です


突然ですがMCC飲みましょう (笑)
 

先日 南アフリカワイン協会 WOSAのセミナーを
まとめながら
書いてみました。



■なんで???
 
この頃SNSやブログで

なんやスパークリングよく投稿しているなって

お思いの方も多いかと思います

そう9月1日は南アフリカのMCCの日なんです

そして今年はMCC50周年という特別な年だったりするんです。




 
うん それは 分かった




■だからMCCってなんなんだ?


 
では その秘密を解き明かしましょう (笑)

MCCとは

Method Cap Classique

メトード・キャップ クラシック 



の頭文字をとったものです。


この頃 こう頭文字的なものが多いですよね

どんどん 覚えられなくなっている 今日この頃です。




 
フランス シャンパーニュで作られる

スパークリングワイン

シャンパンと同じ製法で作られている

南アフリカのスパークリングワインの事です





 
シャンパン 有名なところだと

ドンペリや

萌え~な モエ

なんて 聞いたことありませんか?
 
あれです 貴族も虜にした

魅惑の発泡性ワイン

シャンパンと同じ製法で作った

南アフリカのスパークリングワインの事です





 
だったら シャンパン風とか書いておけばいいのに!



って思うところなのですが

それは OUT!です
 
シャンパンは違いが明確に分かるように厳格に保護されています。

シャンパーニュ地方で出来たスパークリングワイン以外に

シャンパンとボトルに記したり

シャンパンと同じ作り方を知らすために

シャンパン製法とか書くことも規制されています

細かっ!って思うかもしれませんが




例として正しいかどうか分かりませんが
 
「国産ワイン」って書いてあるのに

日本のわいんちゃうやん!みたいな感じです

今はやっとルールが決まって純国産のブドウだけで

作ったワインには日本ワインと書いて区別できる

ようになりました。2018年施行

これは飲む側にとっても

作る側にとっても大切なことですね。

違いを知って、どちらをチョイスするかは

飲み手の好みです。


明確にして選んでもらえるんです。





 
話を南アフリカのワインに戻します。


そういう経緯から

南アフリカもシャンパーニュに敬意を払いながらも 

南アフリカ独自のルール概念で

シャンパン製法に代わる用語として

誕生した言葉が


Method Cap Classique メトード・キャップ クラシック です


Capはブドウがあるケープから

Classique は 瓶内発酵の伝統的造りから

この名前が付けられました

縮めて MCC!

1992年キャップクラシック協会設立時の事です







 
■MCC誕生までのお話
 
先日のブログでステレンラスト MCC ロゼ 

スパークリングワインでも

書きましたが

本家を脅かすほどの素晴らしい

スパークリングが南アフリカに誕生するには

更に時をさかのぼり

1968年頃の南アフリカのワイン産業についてお話します。

当時の南アフリカのワイン産業は

今とは全く違ったものでした

今では数百というワイナリーがある

ステレンボッシュですが

その当時のステレンボッシュは

プライベートラベルでワインを

生産しているのはたった4社ほどでした
 
他の殆どが協同組合で生産した 

大手のワインでした

その頃の南アフリカで栽培されていた

ブドウ品種と言えば


・スティーン(シュナンブラン)、

・クレーレット・ブラン

・クーション・ブラン(リースリング)



ノーブル品種と言われる

シャルドネ、ソーヴィニョン・ブラン、は生産されて

いませんでしたし

ピノノワールも一般的ではありませんでした。
 

※ノーブル品種

ワインを作るために沢山の種類のブドウが

使われていますが

世界のワイン産地の多くで栽培されている

ブドウ品種が国際品種と呼ばれる品種で、

カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、ピノ・ノワール、シラー、

シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、セミヨン、

シュナン・ブランなどがそれにあたります。

そんな国際品種の中でも伝統的に最高品質の

ワインが作られるブドウ

ピノ・ノワール、カベルネ・ソーヴィニヨン、シャルドネ、

ソーヴィニヨン・ブラン、リースリングなどを

高貴品種=ノーブル品種といいます。

 
 

1969年

シモンシッヒのフランス・マラン氏は

シャンパーニュを訪れ、南アフリカでもこの素晴らしい

スタイルのワインを作りたいと思います。

当時の南アフリカのスパークリングワインは

炭酸ガスを注入した甘口のものばかりでした。

フランス・ヨハン氏はシュナンブランを使い、

2年の時を経て ブランドブラン 白ブドウだけを使った

シャンパーニュと同じスタイルのワインを完成させます。

キャップクラシック誕生の瞬間です






因みに2番目にMCCを生産したのは

ボッシェンダル

初めて南アフリカにメソッド・キャップ・クラシックが

誕生して10年後1981年の事でした。





フランス・マラン氏はこの南アフリカ初のスパークリングワインに

シャンパーニュとは名付けられないので

カープス フォンケル 

カープス=ケープ

フォルケル=スパークリング

という名を付けて売り出したそうです。



3ランドという値段です

当時の南アフリカのワインとしては

どのワインよりも高値で

シャンパンと同じ価格帯で販売しました。

フランス・マラン氏は心血を注いで作り上げた

カープスフォンケルにはその価値があると考えていたからです。
 


 
ヨハン氏は当時を

ささやかな創成期だったと振り返っています。

経験も知識も乏しく

周りに相談する人もアイデアを出し合う人もいないので、

フランス・マラン氏は一人、独学で試行錯誤しながら

作るしかありませんでした。

全てが手探りの毎日でした。

シャンパーニュで見てきた器具も、地元の業者に

オーダーして南アフリカで一つ一つ作っていきます。


スパークリングワインが完成しても6気圧というガス圧に

耐えるボトルも南アフリカにはなく、ヨーロッパからの

輸入しかなかったそうです。勿論、王冠も!

フランス・マラン氏の息子のヨハン・マラン氏は

初めてポルトガルから重いボトルが輸入された時の

感動を思い出しますと語ってくれました。

一緒にその場にいたかのような気持ちになり、

ドキドキ ワクワクしてしまいました。

少年の目はキラキラきっと輝いていたに違いない!

なんて素敵な体験なんだろう

絵本の1ページのような瞬間だ!

と絵心があればここにその挿絵を入れたいほどです
 
 






当時はパレットや段ボール箱ではなくて

袋に入って輸入されていたそうで、とても驚いたそうです。

しかもそのボトル、750mlではなく、800mlだったんです。

ヨハン氏のお父さんは

「グラス半分のカープスフォンケルはおまけ」と

よくそんな冗談を言っていたんだそうです
 




当時のスパークリングワインよりかなり高価だったため、

1本ずつ箱詰めされて

製法などは写真付きで解説書が添えられて

販売するようにしていました




 
シモンシッヒのワインストリーはもう少し続くのですがこれは、

またシモンシッヒのスパークリングワインを

飲みながらお話させていただだくとして 


もう少しMCCのお話を

まだ続くの・・・とか言わないでくださいね (;^ω^)




1992年

キャップスクラシック協会が設立した当時

生産者はたった14社だっといいます

現在は104のMCC生産者の会員がいます。

現在の年間生産量は 1050万本

90%はキャップクラシック協会のメンバーのものです。

栽培エリアは28地域に及んでいます

82%が国内消費

という事は まだまだ飲んだことのないMCCがいっぱいって事ですね


輸出はイギリスがやはり1位

日本は10位ですが

1本当たりの単価では 6位となっていて

上質なものが日本に入ってきているのが分かります


また グラハムベックに関して言うと

日本は5位の輸出国になるそうです(≧▽≦)





今回 MCCについてお話を伺った

シモンシッヒ は ステレンボッシュ

グラハムベック は ロバートソンという

エリアになります




 
それぞれの地域のブドウの特徴をしっかり知ったうえで

色んな産地のブドウをブレンドして

素晴らしいバランスのキャップクラシックを

作り上げています



 
テロワール(ブドウ畑が存在する地域の気候風土などの

自然環境など様々な要因がワインに及ぼすもの)も

少しずつ解き明かされている途中なのだそうです。
 
ヨハン マラン氏(フランス・マラン氏の息子さんで 

初代キャップクラシック協会の会長です)と

現会長 ピーター・フェレイラ氏のお話からまとめた

 ■南アフリカのテロワールについて

「私が感じるイメージでいうと

ここ数年RMシャンパーニュが特定のスタイルが

シャンパーニュテロワールを表現するように

なってきたように感じます。

南アフリカは多様性の産地

例えば コンスタンシアとダーバンヴィルと

ステレンボッシュのソービニヨンブランの

ワインの風味が異なるように 

徐々に明確なテロワールの個性を

認識するようになってきました

キャップクラシックも同じで小さな生産者は

ラベルにステレンボッシュと地区名を

ラベルに記載することもあります。
 
一方で一貫性を求める作り手は複数の産地から

例えばシモンシッヒのある

ステレンボッシュは頁岩、花崗岩、沖積土壌が中心

 ステレンボッシュの シャルドネだととても

アロマティックで骨格のしっかりした熟成に

向き本領発揮迄時間がかかるという特徴
 
徐々に明確なテロワールの個性を認識

するようになってきていています」



シャルドネ一つとっても

ロバートソン、ダーリンの物なのか

ステレンボッシュのものなのか

その違いをワイナリー自身が分かってブレンドをする

テロワールDNAの理解をしっかっかり

知らなければ最大限の表現を出来ない

ロバートソンは石灰質土壌

少なくとも20以上の生産者がいます

ステレンボッシュは海からの冷たい

風で温度を上げないのとは違い

ロバートソンは内陸なので乾燥していて

寒暖差がしっかりと出ます

1日の寒暖差20℃以上あったりします

結果、夏場35度まで上がっても

夜は15度まで下がります

これは 夜ブドウがしっかり休むことが出来

自然に酸をキープするのにとても重要な

気象条件です。

こういった気象条件によって早熟の

シャルドネやピノノワールとって

理想的な産地と言えます。
 
二次発酵でアルコールが追加されるために

スパークリング用に完熟ブドウを収穫する必要はなく
 
ロバートソンの初夏は理想的です

そう ロバートソンの秘密兵器は抱負な

日照量。葉でしっかりと二重の日陰を

作り太陽がどの角度からでもブドウに

当たらないようにしています。

余りにも強い日差しがブドウに当たると

ブドウが日焼け等のダメージを避ける努力をしています

また

ロバートソンは石灰岩をウエスタン

ケープで最も多く分布している産地です

フレッシュさ適切なPH熟成の

ポテンシャルをもたらしてくれます
 

 「ブドウとバラの谷」とも呼ばれ競走馬でも

有名な産地です。

ブリード川の谷間に位置するこの地域では、

雨量の少ないのでブリード川が生命線となっています。

夏は気温が高くなりますが、冷涼な南東風が

水分を含んだ空気を谷に流し込み冷却効果をもたらします。

3月には熱波が起きることもありますが

スパークリングワイン用のブドウの収穫は

1月。熱波が起きる前ブドウは熟成し

収穫が可能な産地です。



今年の冬のロバートソンはとても

素晴らしい天候だったそうです


冬らしくしっかりと寒くなりました

これとてもブドウの樹にとっても大切なんです

そして雨もたっぷり降り 

土中に水分を蓄えることが出来ました

2015年に次いで 2021年とても

良い年になりそうな予感ですね

因みに ロバートソンだけでは無くて

スワートランドもとてもいい状態なのだとか

とある作り手さんに聞いたのですが

コロナのおかげで飛行機の本数が

激減して雲が出来、雨が沢山降ったと

聞きました

昔はスワートランドしっかり雨が

降る地域だったそうです

コロナ禍でちょっと良い事もあった

南アフリカのブドウ畑です


 ちょっと備考として

スッキリポイントです

伝統的スパークリングワインの

ベースになるワインは

熟しているけれどしっかりと酸が高いブドウで

完全に辛口に作られます

そして各々のワイナリーのスタイルに

なるよう色んな場所やブドウの種類などを

ブレンドして作られていきます
 
ブドウを完熟させるためには

十分な日照が必要ですが

暖かいだけだとブドウのフレッシュな

アロマがえられないだけでなく、酸も

下がってしまいます

高い酸をキープするためにも

ブドウが過熟にならないように

夜はしっかりとブドウが冷え熟成を

遅らせ休ませることが大切になってくきます




 
なのでシモンシッヒのヨハンさんも

グラハムベックのピーターさんの

いかにブドウが冷えて酸をキープ出来て

フレッシュで酸の高いベースワインが

出来るかをしっかりと話されていたんです



 
そして その辛口のベースワインを

どのようにブレンドするかが

各ワイナリーさんの腕の見せ所というか

表現しようとするワインを作る

とても重要なポイントになってきます

 
どういったベースワインが出来るか

それぞれのテロワールを知りブドウの

DNAと共に特徴を理解することが

大切というのはこういう事なんです
 
 
キャップクラシック協会によると

2021年

ヴィンテージから

ルールが少し変更されています




2021年6月からは

最低12ヵ月間(今までの法定期間は

9か月でした)ですが、

多くのCCPA(キャップクラシック協会)メンバーは

より長い期間の熟成を行っています。




ピーターさんが ステレンボッシュ大学と

共に研究したところ

9か月熟成の物

12か月、15か月、18か月24か月と

熟成期間の違いをテイスティングしてみたところ

9か月と12か月では明確に倍は違ったそうです。

澱と共に接触する時間が出来上がりを

大きく左右されることが分かり

今回のルール改正となりました

シャンパーニュのヴィンテージシャンパンや

プレステージのクラスの様に

イタリアの発泡性ワインフランチャコルタや

スペインのカヴァも同様に規定を設けているので、

キャップクラシックにおいても、上級カテゴリーを

さらに2段階作っていく予定です
 






■その他の規定

醸造方法の規定はないが全房プレスが推奨されている

醸造容器には、ステンレス製タンクと木樽が認められている。

澱と共に瓶熟成する期間は最低12か月

最低気圧は3気圧

二次発酵を行ったボトルで出荷しなければならない

(トランスファー方式は認められていない)
 





■キャップクラシック規定

使用可能ブドウ品種

使用可能品種の規定はありませんが

CCPAはシャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエの使用を

推奨しています。

その他の品種

ソービニヨン・ブラン、シュナン・ブラン、ピノタージュ

などが使用されている




■スタイル

Blanc de Blancs;白ブドウ䛾みで生産されたワイン
ブランドブラン

Blanc de Noir;赤ブドウのみで生産されたワイン
ブランドノワール

Normal blends;白ブドウと赤ブドウのブレンド
ノーマルブレンド

Rosé;ロゼ(赤ブドウのスキンコンタクトや赤ワインのブレンドが可能


Prestige/Icon – 澱との接触期間が通常より長い(3年以上)
プレステージ



■味わい甘辛表示

Brut nature      3g/l 未満 フランスと同じ
ブリュット・ナチュール 

Extra Brut  6g/ℓ      フランスと同じ
エクストラ・ブリュット

Brut           12g/ℓ未満  フランスと同じ
ブリュット

Extra-dry   12~17g/ℓ未満 フランスと同じ
エクストラ・ドライ

Dry (Sec)  17~32g/ℓ  フランスと同じ
ドライ

Semi-sweet (Demi-sec) 32~50g/ℓフランス
セミスイート

南アフリカだけのスタイルとして

Nectar;ネクター  20~40g/L


Sweet (Doux) 50g以上フランスと同じ
スイート
 




ブドウ品種も今はルールの変更はないですが

今後は階級によって使用ブドウも

考えていく予定という事なので

これからも南アフリカのキャップクラシック

目が離せないですね




 
ぐいっと話を戻しますが

キャップクラシックディは



9月1日です


この日は南アフリカで春を告げる最初の日です

そこで 春の訪れをスパークリングワインで

お祝いしようという事で

9月1日がキャップクラシックの日になったのですが




ふと です





ふと ええ 想像ですけどね





ココだけの話ですよ







ひょっとして


Spring has come!

Sparkring has come!ダジャレ?


なんじゃないのかー








そうか! そうだったのか!と

今回一番深くうなずいた時間でした

 
さぁ 皆さん キャップクラシック


飲みましょう~

秋だけに収穫に感謝し

キャップクラシックの罠に落ちてください

Autumn、Fallをかけてみました (笑)



 
とても長く

途中から自分への備忘録のようになってしまいましたが 

最後までお読みいただいてありがとうございます!



 

2021-09-22 06:52:11

◆南アフリカワイン   |  コメント(0)

 

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